消費者金融

消費者金融のテレビCM

今でこそお茶の前のテレビで公然と消費者金融のCMが流されていますが、かつてサラリーマン金融の時代には日本民間放送連盟は貸金業者のCMを全面規制していました。

これは、当時のサラ金が過酷な取り立て行為を行っていたことが表面化し、社会問題となっていたことにもよります。

その後時代は流れ、1983年に出資法と貸金業規制法が改正されたことを受け、CM規制は解除されたものの、実際は改正されたからといってもまだまだ高金利(当時の上限金利は73%)の水準でしたし、過酷な取り立て行為も治まっていませんでした。

実際にCMが増えていったのは、自動契約機の導入で利用者が急増していった90年代からで、テレビ放送局は当初こそ深夜枠に限定していたものの、次第に放送時間枠を拡大し、ついにはゴールデンタイムへと進出していったのです。

貸金業者のテレビCMが流されるといった現象は、先進国の中では日本だけのことで大変特殊な事象といってもいいわけですが、テレビ局の見解では以下の内容をあげて正当化をしていました。

  • 大手消費者金融の株式上場
  • 日本経団連へ加入している
  • 社会的認知が高まった
  • 以前のような過酷な取り立て行為をしないと宣言した
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利用者増加の裏側で自己破産者の急増

テレビCMと自動契約機の相乗効果で、更に利用者を増やしていった消費者金融業界ですが、当時の上限金利は1991年の改正によって下げられたといっても40%です。今の感覚で考えるとトンデモナイ利息ですが、当時は当たり前のように請求されていたのです。

当然、これほどまでの高金利ですから、支払いが苦しくなる方も少なくなく、当時は過去最高の自己破産者を生み出したと言われています。華やかなテレビCMの陰で、このような事態が起こっていたのです。

このような事態を鑑み、ついに消費者金融のCMに制限がかけられたのが2002年です。NHKと民放による「放送と青少年に関する委員会」が、垂れ流しされている消費者金融のCMについて、子供が視聴する時間帯への自粛要求を提出。

そしてついに民放連は2003年になって消費者金融CMについての改善指針を出したのです。改善指針とは以下の内容です。

  1. 安易な借り入れを助長する表現の自粛
  2. 午後5時〜午後9時の時間帯のCMを避ける
  3. 金利や年齢制限などの条件を三秒程度入れる

改善指針によって各放送局は放送時間帯の制限を開始しましたが、制限をする理由が「子供の教育に悪い」では、それこそ木を見て森を見ずです。

当時の消費金融がグレーゾーン金利を利用して暴利を貪っていた事実、多重債務者や自己破産者が増えている事実を放置していたことが、後の過払い金請求で大打撃を食らうことにつながったといえるはずです。